LA VIE EN ( ラヴィアン・牛久) の日記
-
声の力
2016.08.17
-
今日、甲子園で
大番狂わせがあった
優勝候補の履正社を
常総が打破し
自分は その場に居合わせた
スタジアム全体が
完全にアウェーの状態で
常総ナインと 我々応援アルプスは
その圧倒的な空気に
飲み込まれていた
鳴り止まない
履正社の逆転を信じる拍手の中
堪らなくなったのだろう
ピッチャーの鈴木君のお母さんは
『昭汰~!』と叫んだ
恥も見栄も外聞もなく
息子の心に寄り添うことを選んだ
その瞬間
鈴木君がアルプスを振り向き
小さく手を挙げた
お母さんの声に
まるで 聞こえてるよ と応えたかのように
鈴木君にとっては
4万8千人の大観衆の野次よりも
たった一人のお母さんの声だけが
きっと耳に聞こえたのだ
一塁側アルプスからは
自然に拍手が起こり
履正社を応援する声に負けじと
昭汰コールが渦巻いた
小さな声は
やがて大きな願いとなり
鈴木君は踏ん張りを見せてくれた
声が力になる
声を力にする
応援団の娘が言っていたのは
このことだったのかと
自分は今更乍ら知った
誰かを応援する素晴らしさを
身をもって知った
娘のやっていることは尊い
一円にもならないかもしれないが
間違いなく尊い
この声が 誰かを勇気づけるなら
枯れても叫ぶ 届けグランド
学校の宿題で そう句に詠んだ娘は
明後日また
アルプスに立つ
誰かのために 声だけを武器に
立ち向かうのだろう
自分も微力乍ら 祈りを届けよう
頑張れ 常総学院
頑張れ 娘
きっと、声が力になる…