LA VIE EN ( ラヴィアン・牛久) の日記
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ボーイのサトシ
2016.02.06
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ばあちゃんの車を売ることになった。
ばあちゃんといっても嫁の親で四年前に他界した。
古い軽なんだけど、これがボロい。
窓は開かないし燃費は悪い。おまけにタイヤが特殊でこれまたクソ高い。
お客様のクルマやさんに聞いたら、頑張って5万とのこと。
もう一声、と言ったら勘弁して下さいと言われた^_^;
その話を聞いていた我が店のボーイサトシ、
「売れなかったらすみませんけど、もうちょっと待ってもらえませんか?なるべく高く買ってくれるとこ探します」と言ってくれた。
それを嫁に話すと、
「私は5万でも7万でも別にいい。でもそのサトシ君の気持ちが嬉しい」と喜んだ。
そうなんだ。
この車は思い出コミの値段でないと困る。
だから自分も安く売りたくないんだ。
ばあちゃんとの思い出を手放す、といったら大袈裟なんだけど。
たぶん嫁の胸中は自分以上に違いない。
自分にとってばあちゃんは…
考えてみると、米の研ぎ方を教えてくれたのはばあちゃんだし、
タバコもやめさせてくれた。
優しくて強い人だった。
嫁が続けて言う。
「もし車が売れたらサトシ君にも少しもらってもらおう。サトシ君が家族とご飯でも食べてくれたら、きっとばあちゃんも喜ぶよ」
車はサトシの言うように売れるとは限らない。
でも、ありがとう。
サトシのおかげでやっと、ばあちゃんの車を手放す踏ん切りがついた。